小学生がざわついた「2千円札」の話|小学生のお金の授業
こんにちは!森文子(もりふみこ)です。
ここでは、私が金融教育の講義に関わる中で
感じたことや気づきをお届けしています。
今日のお話は、
「2千円札」をきっかけに起きた、教室の小さな出来事です。
先日、小学5年生の児童に向け、お金の授業をしてきました。
そこで子どもたちに、こんな質問をしました。
「日本のお金は何種類あるでしょう?」
教室は途端にざわつき、
子どもたちは懸命に思い出そうと
目線をあげ、指折り数え始めます。
いくつかの答えを発表してくれたあと、
いよいよ私が正解を伝えると、
教室は大きな歓声に包まれます。
子どもたちはいつも素直で元気ですね。
こちらも自然と笑みがこぼれます。
小学生の授業はとても楽しいです。
正解した子は「やったー!」と飛び上がり、
そうでない子からは「えー?なんで???」と声があがります。
そしてある子が「2千円札やん!」と言った瞬間、
教室がどよめきました。
「2千円札ってほんまにあるん!」
「見たことないで!」
そんな声が上がります。
子どもたちの好奇心は止まりません。
「発行枚数ってどのくらいあるん?」
「5千円の価値があるって聞いたけどほんま?」
次々と質問が出てきました。
お札は、
国立印刷局で製造され、日本銀行へ納められます。
そして日本銀行から市場に発行され、
私たちの手元に届くという仕組みです。
2千円札は、2000年に製造が開始され、
2003年に製造中止となるまでの間に、
総数8.8億枚が製造されました。
日本銀行のデータによると、
そのうち市場で流通しているのは9300万枚
とあります(2026年1月現在)。
なんと、
作られたうちの1割程度しか流通していません。
なるほど、私たちの手元になかなか来ないわけです。
普段見かけることの少ない2千円札ですが、
この小さな出来事から、
子どもたちはお金の仕組みに興味を持ち始めます。
「あまり見かけないお札なんやな」
子どもたちは、そんな会話をしながら、
お金にも人気や珍しさがあることに気がついていきます。
そしてそれが、
お金の価値、市場、需要という
経済の話へとつながっていくのです。
金融教育では、
制度や知識を伝えることも大切ですが、
「なぜだろう?」と考えるきっかけを作ることも
同じくらい大切だと思います。
お金が社会の中でどのように流れ、
どのように使われているのかを知ることで、
見え方が少し変わってきます。
子どもたちの素直な疑問に触れるたびに、
金融教育の面白さをあらためて感じます。

