売上集計時の注意点!個人事業者の持続化給付金申請要領!

こんにちは!
森文子(もりふみこ)です。


近頃、個人事業主のお客様より
持続化給付金についての質問が多くなりました。

コールセンター(0120-115-570)は繋がりにくいし、
Q&Aを見てもよくわからない。
いったいどうしたらいいの?
といったご相談です。


お困りの方が多いようですので
私のわかる範囲で順次情報提供してまいります。
ご参考になさってください。

今日は、個人事業主の方に向けて、
「持続化給付金の申請に伴う売上集計時の注意点」
についてお伝えします。


▼持続化給付金に関するお問い合わせは、当事務所ではなく、
 持続化給付金事業コールセンターまでお願いいたします。

持続化給付金事業コールセンター

直通番号:0120-115-570 (おかけ間違いに御注意ください)
IP電話専用回線:03-6831-0613
受付時間:8時30分~19時00分(5月・6月(毎日)、7月から12月(土曜日を除く)

引用元:経済産業省ウェブサイト

▼持続化給付金の申請はこちらです
持続化給付金ポータルサイト


▼この記事の目次

1、計算の基礎となる前年同月事業収入額の確認方法
 1-1、白色申告者は、所得税の確定申告書第一表
 1-2、青色申告者は、所得税青色申告決算書2ページ目
2、対象月となる月間事業収入額の集計方法
 2-1、前年処理と同様に
 2-2、白色申告者は、どの月も発生ベースで集計
 2-3、青色申告者は、月により集計方法が変わることがある
3、FP森文子(もりふみこ)からのメッセージ

計算の基礎となる前年同月事業収入額の確認方法

白色申告者は、所得税の確定申告書第一表

白色申告の人は、
今年(2020年)の対象月となる月間事業収入額が
2019年の月平均事業収入額と比べて
50%以上減少していれば申請可能です。

ですから、白色申告の人は、
2019年の月平均事業収入額がいくらなのか
を知る必要があります。

2019年の月平均事業収入額は、
令和01年分の所得税の確定申告書の第一表の左上、
収入金額等(ア)の金額(農業所得の人は(イ)の金額)を
12で除した額
です。

青色申告者は、所得税青色申告決算書2ページ目

青色申告の人は、
今年(2020年)の対象月となる月間事業収入額が
2019年の同月事業収入額と比べて
50%以上減少していれば申請可能です。

ですから、青色申告の人は、
2019年の月別事業収入額がいくらなのか
を知る必要があります。

2019年の月別事業収入額は、
令和01年分所得税青色申告決算書の2ページ目左上、
「月別売上(収入)金額及び仕入金額」欄の
「売上(収入)金額」に記載の数字です。

※ここでいう「青色申告の人」に青色農業所得者は含みません。
 青色農業所得者は白色申告者と同様の処理を行ってください。

対象月となる月間事業収入額の集計方法

前年分の処理と同様にする

持続化給付金を申請しようとするとき、
対象月となる月間事業収入額は、
入金ベースなのか?発生ベースなのか?
税抜きなのか?税込みなのか?

このような判断を迷われる方もいらっしゃいます。

これは、
「前年分と同じ集計方法にする」
のが正解です。

白色申告者は、どの月でも発生ベースで集計

青色申告の人も、白色申告の人も、
原則である発生主義で帳面をつけていることと思います。

発生主義とは、
売上が入金された日で売上計上するのではなく、
請求書を発行した日に売上計上する方法です。

前年分の確定申告書の事業収入は
発生主義で数字を出しているでしょうから、
当年分の対象月となる月間事業収入額も、
発生主義で集計しましょう。


※現金主義や実現主義を選択している人は、
 それに従って集計してください。 

青色申告者は、月により集計方法が変わることがある

持続化給付金の申請においては、
確定申告書の数字と同じように算定する
となっていますから、

前年同月が入金ベースで計上されていたら
当年同月も入金ベースで集計し、

前年同月が発生ベースで計上されていたら
当年同月も発生ベースで集計する。

というのが月間事業収入額の正しい集計方法となります。
消費税の取り扱いについても同様です。



税理士先生に帳面をお願いしている人は、
毎月発生主義で記帳されているかもしれませんが、

そうでない人は、
日々の記帳は入金ベースで行っている、
という場合もありますね。

その場合、
最終的に発生主義に基づいた結果になるよう
決算月に決算調整仕訳を起こすため、
12月は大きな収入があがっているかのように
数字上はみえます。


少しおかしな感じがするかもしれませんが、
年間を通じて見ると
きちんと発生主義で処理される記帳方法です。

税金を計算する上では問題ありませんし、
日々の記帳がラクなため、
多くの人が採用している記帳方法だと思います。

消費税も同様に、毎月は税込み処理で、
決算月にまとめて税抜き処理している
といった場合もありますよね。


こうなると、
年間でみると発生主義なのですが、
月ごとでは発生主義にはなっておらず、

本来その月の売上高とすべき金額と、
実際帳面に月々計上されている売上高には
ズレが生じている、ということになります。

ですが、
持続化給付金の申請においては、
必ずしも毎月が発生主義である必要はなく、
前年同月の処理同様に集計することが求められます。



たとえば、
仮に前年(2019年、令和1年)分の処理が、
・1~11月は入金ベースで計上済。
・12月はクレジット決済の入金等の未収入金額も決算調整で計上して、
 年間を通じてみると発生主義に基づき事業収入が計上できている。
という会計処理をしていた場合、

当年(2020年、令和2年)分の対象月事業収入も、
1~11月は入金ベースで集計、
12月は決算調整後の金額で集計する。

というのが
持続化給付金を申請する際の正しい集計方法です。

FP森文子(もりふみこ)からのメッセージ

事業収入が半分以上目減りしたために、
資金繰りに頭を痛める日々が続いていることと存じます。

そんな中、いち早く持続化給付金を手にしたいところを、
申請に手間どり、ますます頭を痛めている方がおられるようです。

これをなんとかしたい、どうにかそのような方の力になれないものかと思い、
これまで私のもとに寄せられた疑問や質問について調べた結果を
ホームページに公開することにしました。

給付されることをお約束する記事ではありませんが
少しでも皆さまのお役に立つことができれば幸いに存じます。


最後に忠告の言葉を申し上げます。

「申請を代わりにやってあげるよ♡」などと言って
個人情報を盗む悪徳業者も増えているとの情報もあります。

持続化給付金の申請は、比較的手続きも簡単ですから、
ご自身でも申請することが可能です。

できる限り自分で申請するようにしてください。





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